院長挨拶
院長挨拶
院長 藤原 仁史
2024年になり、COVID19(新型コロナウイルス感染症)に対する国を挙げての対策は一定の終焉を迎え、人の行き来も含めて世の中には日常の生活が戻ってきました。
私たち千春会の職員は、コロナ禍においても3つの理念の実現、すなわち「良質な医療・看護・介護を提供する」、「誇りと責任をもって仕事をする」、「住民の健康増進と地域社会の発展に寄与する」ことを真剣に実行するために日々努力をして参りました。そして今後もその方針に変わりはありません。
軽症から中等症の急性期医療を担い、高度急性期医療と在宅医療・慢性期医療との間を良質に取り持つ病院機能を果たすため、小さな病院ではありますが、さらに地域に信頼され、地域になくてはならない病院となるよう、理事長以下、職員皆で考えてまいります。
さて、今年の春の診療報酬改定において「地域医療包括病棟」という新たな基準が設けられ、この6月に当院はその基準の届け出をして受理されました(近畿厚生局管内第1号)。
これまで当院が患者さんにとって必須項目と考えて力を注いで参りました、①リハビリテーションの充実、②栄養管理・栄養指導、③口腔ケアといった取り組みがこの病棟基準では重要視されており、住み慣れた自宅・入居施設へといかに早期に戻れるかを最大の目標としています。
また、医療を実践する中でやむを得ず必要とされることもある身体拘束について、その廃止への努力・指針の策定が今回の診療報酬改定では医療機関に求められるようになりました。当院では5年以上前から「身体拘束廃止委員会」を立ち上げて、多職種でその廃止に向けて取り組んでおり、成果を上げております。
今後の高齢化、人口構成の推移、医療を取り巻く環境から、①高齢者の救急医療、②骨折などの整形外科医療、③在宅医療について、より注力することが地域にとって重要であり、実際に求められています。
そのためには医療のみならず介護も合わせて、協力・情報共有する必要があり、「医療と介護の融合」を目指していきたいと考えます。様々な院内での様々な委員会活動、研修会等を医療・介護のスタッフが共同して行い情報共有する中で、医療と介護の双方を必要とする高齢者の方々の日常支援を行い、状態変化への対応に備えます。
医師の充実は今後も必要です。更に良質な医療を提供するために、高齢者に多い血液疾患と様々な症状緩和を専門とする内科医師がこの春、新たに就任しました。
難治性腹水に対しての「腹水濾過濃縮再静注(KM-CART)」も症状の緩和のための医療として以前から積極的に行っており、近隣の医療機関からもご紹介いただいております。
整形外科領域に関しましては、2022年に新設した股関節再建センターではトップクラスの専門医によって着々と症例が重ねられており、院外への教育講演や他院への出張手術協力等も積極的に行っております。
また膝関節・肩関節に関しても、新しく2023年に就任した専門医による診療を開始しており、保存的治療・手術治療に加えて再生医療にも対応しています。
安全な手術を行うためには安全な手術管理が必要です。手術看護認定看護師による手術室の管理とともに、常勤の麻酔科医師によって麻酔管理、術前術後管理を行っており、さらなる症例増加に備えています。
また、在宅医療については、地域の各訪問看護ステーションと協力し、できるだけ在宅生活が継続できるよう支援しています。病院から退院した患者さん宅への病棟看護師による退院後訪問や管理栄養士による在宅への訪問栄養指導も行って、在宅療養を見守ります。
慢性腎不全の方に対しては、血液透析、腹膜透析、腎移植といった療法選択を支援する外来を設けており、維持血液透析、腹膜透析となった場合には透析センターにて専門医がその診療を継続致します。
医師のみならず看護師、その他のコメディカルも充実させることで、今後もこの地域において少々おせっかいに感じられるくらいに丁寧な対応を心がけていきたいと存じます。
「かかりつけ病院」として、これからもこの地域の皆様に貢献してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
略歴
昭和41 年 | 大阪生まれ |
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平成 3 年 | 大阪大学医学部卒業 |
平成 3 年 | 淀川キリスト教病院研修医 |
平成 5 年 | 大阪大学医学部公衆衛生学教室 |
平成 8 年 | 淀川キリスト教病院消化器内科 |
平成17 年 | 淀川キリスト教病院消化器内科医長 |
平成19 年4 月 | 千春会病院 着任 |
平成19 年7 月 | 千春会病院 院長就任 |
専門
消化器内科、内視鏡検査・治療
資格
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本ヘリコバクター学会認定医
プライマリ・ケア認定医
人間ドック健診情報管理指導士
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