骨粗鬆症外来

医療部門診療科目骨粗鬆症外来

骨粗鬆症外来

診察日:第1、3木曜日 午後診(原則 事前予約制)お気軽にお電話ください
担当医:金村 卓 (日本骨粗鬆症学会 認定医/整形外科)

骨粗鬆症認定医である金村 卓医師による専門外来となります。

骨粗鬆症(こつそしょう症)は骨折の危険性が大きくなり、骨折しやすくなる病気と言われて、日本では1280万人の方が当てはまると言われています。
骨折の中でも、腰(脊椎)や太もも(大腿骨)の骨折は介護が必要となったり、寿命が短くなると言われていて、日本ではその数が年々増加しています。

骨粗鬆症と当院の検査、治療について

1骨粗鬆症(こつそしょう症)とは

骨が脆く(もろく)なり、骨折しやすくなる病気です。

右が骨粗鬆症の腰骨で、左が正常な腰骨です。正常な腰骨なら尻餅をついたくらいで骨折はしませんが、骨粗鬆症の腰骨が骨折してしまいます。その場合は、骨粗鬆症の診断となります。

2骨の強さや、骨の量(骨量、骨密度)を高めておく

成人(20−30代)をピークに骨の量(骨量)が最大になりますが、男性女性ともに、年齢とともにその量は徐々に下がります。特に女性は閉経になると、性ホルモン(エストロゲン)の分泌低下で、骨量の低下が進行します。そのために、女性は骨粗鬆症になりやすいと言われています。
日頃から、食生活、運動をしっかりして、骨量が下がらないように心がけることが大切です。

3骨は生きている間は、新たに作られる(骨代謝、骨リモデリング)

古い骨は破骨(はこつ)細胞により吸収されます。これを骨吸収と言います。
その吸収された部分に、骨芽(こつが)細胞が働き、新しい骨を作る作用が働きます。これを骨形成と言います。この骨吸収と骨形成のサイクルを骨代謝または骨リモデリングと言います。この骨代謝は生きている間は、行われるために、100歳の方でも新しい骨が出来ます。
ただし、高齢になればなるほど、このサイクルが遅くなり(低代謝)、骨吸収に対して、骨形成が追いつかなくなることになり、骨の量が減っていきます。
また、女性の方で閉経後は女性ホルモンであるエストロゲンの分泌低下によって、このサイクルが早くなり(高代謝)、骨吸収のスピードに骨形成が追いつかなくなり、骨の量が減ると言われています。

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版

4骨粗鬆症の治療の目的と治療内容
  • 目的骨粗鬆症に伴う骨折を回避すること
  • 治療内容薬物治療、食事指導、運動指導

その他:最大骨量の増大、低骨量・骨折の危険因子の排除
(骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版)

5当院での骨粗鬆症検査
  • 01
    骨密度検査(MD法)

    第二中手骨の骨をXP撮影して骨密度を検査しています。

  • 02
    血液検査

    血液検査にて骨吸収マーカー、骨形成マーカー、カルシウム、リン、ビタミンD、ビタミンK など

  • 03
    その他

    生活歴などの質問票など

6当院の骨粗鬆症治療
1.薬物治療

内服、注射製剤があります。

当院薬剤部から服薬指導、注射指導の体制が可能です。当院の薬剤部には骨粗鬆症マネージャー資格(日本骨粗鬆症学会認定)を取得した薬剤師が在籍しております。

内服製剤
1:活性型ビタミンD製剤 ワンアルファ0.25、0.5μg
アルファロールカプセル1μg
エディーロールカプセル0.5,0.75μg
2:カルシウム製剤 乳酸カルシウム原末
3:ビスフォスフォネート製剤 フォサマック錠(35mg)週1回起床時
ボナロンゼリー(35mg)週1回起床時
1日製剤:ベネット(2.5mg)毎日
4:SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレーター) エビスタ60mg
注射製剤
1:ビスフォスフォネート製剤 ボンビバ注シリンジ1mg1ヶ月1回
2:副甲状腺ホルモン製剤 フォルテオ600μg皮下注射1日1回(自己注射)
テリボン56.5μg 皮下注射・週1回
テリボン28.2μg皮下注射・週2回(自己注射)
3:生物学的製剤 イベ二ティ皮下注105mg2本1ヶ月1回皮下注射
プラリア皮下注60mg6ヶ月1回
2.食事療法・・食事指導、栄養指導など(当院は管理栄養士が在籍)

骨を強くするため、骨の量を減らさないために、バランスのとれた食事は大切です。当院の管理栄養士による食事指導が可能な体制をとっております。 カルシウム、ビタミンD、ビタミンKは骨組織にとって重要な栄養素と言われており、カルシウムは1日700−800mg必要で、ビタミンDは高齢者で不足状態であると報告されています。

推奨される食品
  • カルシウムを多く含む食品
    牛乳、乳製品、小魚、緑黄色野菜、大豆、大豆製品μg
  • ビタミンDを多く含む食品
    魚類、きのこ類
  • ビタミンKを多く含む食品
    納豆、緑黄色野菜
  • その他:果物、野菜、蛋白質(肉、魚、卵、豆、穀物など)
過剰摂取を避けたほうがよい食品
  • リンを多く含む食品
    加工食品、一部の清涼飲料水
  • 食塩
  • カフェインを多く含む食品
    コーヒー、紅茶
  • アルコール

(骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版、骨粗鬆症)

3.運動指導

適度な運動やバランス訓練など骨を強くするために、転倒しても骨折しない骨作りが必要となります。
また、バランスを崩しても転倒しないようにすることも重要です。

骨密度上昇効果として、有酸素運動、椎体骨折予防としては背筋強化が、転倒予防としては筋力訓練、バランス訓練が必要と考えらえます。

当院では、理学療法士による運動指導やバランス訓練などの指導が可能です。

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